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雲南省の桃源郷と呼ばれる街 中国・シャングリラの旅
正式名称がシャングリラ
中国雲南省にあるリアル桃源郷
中国雲南省と聞くとそれだけで秘境のイメージが強いが、そんな雲南省に桃源郷と呼ばれる街があるのをご存じだろうか。桃源郷のように美しい街という比喩ではなく、シャングリラ(桃源郷)という名前の街があるのだ。最近は観光開発が進んでいて、日本からのツアーもたくさん催行されているので、名前は聞いたことがある人も多いだろう。この街はもともとシャングリラという名称だったわけではなく、2001年に中甸という旧称から、イギリスの小説「失われた地平線」にちなんで香格里拉(シャングリラ)と正式に名称変更したもの。実際に小説の舞台が雲南省だったのかは定かではないが、桃源郷のような美しい場所であることには違いない。
チベット自治区以上にチベットらしい
チベット文化が色濃く残る地域
香格里拉は雲南省迪慶チベット族自治州にあり、その名のとおり、今でもチベット族が暮らすチベット文化圏の街だが、かつてはチベット領で吐蕃の時代にはチベットのカム地方の一部だった。現在はチベット自治区も漢民族化が進んでおり、ラサなどは街の大半がまるっきり中国の地方都市のようになってしまっているなか、逆にチベット自治区から分断された香格里拉のほうがチベットの伝統や文化を色濃く残す結果になった(とはいえ、香格里拉の街自体はそこまでチベット色はない)。また、現在チベット自治区を外国人が旅行する場合、入域許可証が必要だが、香格里拉は特に必要ないので、気軽にチベットの雰囲気を味わうことができる。
広大な草原が広がる
チベット族の放牧地・ナパ海
香格里拉の標高は約3200m。ラサなどと同じく高山病の危険がある高度で、ここがチベットの一部であることを実感できる。そんな香格里拉の見どころの一つがナパ海。海という名前の通り、雨季には湖になるが、乾季には写真のような広大な草原で、チベットの遊牧民が放牧に訪れる牧草地となっている。ここでは馬に乗ったりすることもできるが、牧草を食むヤクなどを眺めながら徒歩で散策するだけでも楽しい。
まるでポタラ宮!?
雲南省最大のチベット仏教寺院・松賛林寺
香格里拉最大の見どころは松賛林寺。巨大なチベット仏教寺院で、小高い丘の上に建つ寺院の周辺には無数の僧房があり、一つの街のような様相を呈している。参道は長い階段になっていて、チベット仏教の袈裟を来た僧の姿も目にすることができる。写真は参道を登った先にある大殿。ラサのポタラ宮やジョカンを彷彿させるような荘厳な建築で、チベット独特の雰囲気がある。
香格里拉までは昆明などから飛行機で行くこともできるが、麗江からバス、あるいは昆明からバスを使うのが一般的。近年外資のリゾートホテルがオープンしたり、観光開発が進んでいるとは言え、依然便利な場所とは言い難いが、秘境の山河を越えて、陸路で香格里拉に向かう道中の景色は素晴らしいため、ぜひ空路ではなく陸路でのアクセスをおすすめしたい。